特殊伐採は「切った材木を任意の場所へ下ろすことのできる伐採方法」です。
業界では特伐(とくばつ)と略して言うこともあります。
樹木が電線に接していたり、そのまま倒したら家を押しつぶしてしまうなど普段とは違う特殊な状況下で伐採作業を行わなければいけない場合に用いられることが多いです。
また、枝が構造物に接していたり、枝を切って落としたら問題のある場所の枝下ろし作業についても特殊伐採という言葉を使っている印象があります。
・ロープを使って樹木を吊り下ろす。
ロープワーカー、アーボリスト、空師、植木屋が行うことが多いです。
海外では、主にアーボリストと呼ばれる方が機材(滑車やロープなど)を使用しながら樹木の枝下ろし・伐採を行うことを「リギング(rig-ing)(rigging)」と呼んでいます。
日本の昔からある呼び方では空師、植木屋も同じようなことは行っていますが、考え方や派生がアーボリストとは異なっているように思います。
作業の方法や手順も考え方で変わります。どのような考え方から作業を行うかが、職人の質に深くかかわるのではないかと考えています。
・クレーン車等の重機を使用して樹木を吊り下ろす。
クレーン車を使用する場合は、吊るすためにスリングなどを樹木に取り付けてからクレーンが吊れる重量の範囲内で材木を切ります。
この時、「登り込み(下から樹に上っていく)」や「高所作業車」などで目的の場所まで行き、作業を行います。
・ヘリコプターを使った伐採
「ヘリロギング」とも呼ばれ、山奥やヘリコプターの使用が必要な場合に行います。
上記の方法はすべて特殊伐採となります。
考え方の違いから、最近ではいろいろな定義で特殊伐採を使われますが、「安全に伐採の作業をする方法」という意味で捉えていただけると嬉しく思います。

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